「出来ないを言わない」は本当に善か?
「『出来ない』は言いません。」と、テキトーな事を言って金儲けする自己啓発セミナー講師や、無駄に意識が高い取引先、仕事に対する正義感だけは強い同僚、仕事はこうしろ!と縛りプレイを新入社員に要求するOJTの現場等…様々なビジネスシーンでよく耳にします。
クライアントの要望に応えるのはあたり前…が、いつのまにか現代社会にまん延し、それが「ストレス」になっていないでしょうか?
わたしはウェブ制作のディレクションをする事もあり、クライアントからの無理難題な…いや、無茶振りな…いや、理不尽な要望や要求にはキッパリ「出来ません」と言う事があります。それは技術的に、予算的に、またはスケジュール的に…。様々な「出来ない理由」があります。
ただ「出来ない」ばかりを言うと流石に客離れに繋がる為、同僚と相談しながら問題解決出来ないか(一応)試行錯誤する事もあります。
昨日、あるクライアントとのリモート打合せで「利用しているレンタルサーバのOSが古くセキュリティ面で問題があると、セキュリティ診断会社から指摘があった。OSのアップグレードは出来ないか?」との相談がありました。
(ん?…それって、我々ウェブ制作会社ではなく、あんたらが契約したレンタルサーバ業者へ直接聞いたほうが早くね?)と……。
クライアント曰く「我々素人ではセキュリティ診断会社が出してきた診断結果資料が何を言っているのかわからないので、わが社のホームページ制作を担当した御社へ相談すれば対応してもらえるんじゃないか?と思いまして、相談させて頂きました。」という…なんとも「どうしてそうなった?w」な、わたしの回答は「知らんがなw以上!」の一言で終わる内容です。
っていうか、それ以前に「なぜ、セキュリティ診断会社に相談しない?」っていう……。
偏見ですが、セキュリティ診断会社って脆弱性診断はするけど、その脆弱性を解決するまで対応しないってゆー、「やりっぱなし会社」だと思っています。重箱の隅を突くだけ突いて、その突いた重箱を洗いもしなけりゃ片付けもしない…っていう感じ?…ほんと、セキュリティ診断会社って逆の意味で害悪でしかねぇよなwと…。(普通に悪口で草)
内心(もぅ~…面倒くせぇ事言ってきやがったなぁ…)と思いながら、正直に「出来ません」と応えたわたし。(いや、言い方はすっごく「マイルド」に言いますよw)
「代行でサーバ業者へ問い合わせする事は可能ですが、我々が問い合わせするのと、御社が直接問い合わせするのとで、サーバ業者の回答は変わらないと思いますよ。」と一蹴。(どっちが問い合わせても、それに浪費する時間はさほど変わらんでしょ?っていう。むしろ我々に代行させると余計時間かかるよ…w)
少し考えれば小学生でもわかる問題を…なぜ、(わかってて?)あえて相談してくるのか???
何、「ワンチャンあるかも?」って思ってんの?ワラ
しかも、先方は3人もリモート会議に出席して…3人も担当がいて、誰も何もわからない…いや、わかろうとしないなんて…。┐(´д`)┌ヤレヤレ
この国のIT後進国ぶりが、こういう一面からも浮き彫りになるっていうお話でした。
結局、同席した営業判断で、我々が代行でサーバ業者へ問い合わせる事に…。もう呆れて草も生えない。