キャリア二十年-、B型ウェブクリエイターの思想と偏見と…。

ウェブ制作者が現場から赤裸々に語るウェブ制作に関する技術的な備忘録&雑記帳(偏見+愚痴多め)

リニューアル案件はウェブ制作会社として危険なワケ

経験則です。

昨日、当時(10年程前)弊社で制作したある企業サイトのウェブ担当者から「そろそろ自社サイトをリニューアルしたいと考えています。つきましては、見積を頂けますか?」とメールにて依頼がありました。

ウェブ運営に関して相談の対応や、ウェブ担当者では更新が難しい技術的な部分の更新代行等、日頃から色々とお付き合いがあったクライアントです。

今回はウェブデザインのリニューアルとは別に「お客さんからの予約を受付できるシステムをスクラッチ開発して欲しい」という打診も…。

正直、これだけの情報では見積もれません。

仮に見積もるとしても、後から色々と要望・要件が増える(変わる)事が想定される為、マックスな非現実的な概算見積になる事もあります。

前の記事にも書きましたが、クライアントは想像力が欠如している事もあり、「(何も決まってないけどとりあえず)見積もりが欲しい」としか言ってきません。かと言って、「いやいや…何も決まってないのに見積もれ…って、無理ゲーだろw」とも言えず、仕方なく「最大ここまでやる事を想定するなら、この(概算)見積額ですよ。」という、説得力が薄い見積書を提出する事になります。

いくらお得意様であっても、根拠なく見積額(制作費)を下げる事は出来ませんしね…。

ただ、こういうリニューアル案件は顧客離れにも繋がる危険なタイミングです。

弊社から提出した見積を基準に複数社から相見積もりを取りますからね。同じ条件(何も決まってないのに条件もクソも無いが)で見積額を比べ、少しでも安い制作会社へ依頼したい…という意識が働くのは至極当然な事です。

付き合いが長いウェブ担当者(お得意様)なら「他社に見積をお願いしたら○○万円だったんですが、これと同程度の金額になりませんか?」と相談される事もあるかもしれませんが……まぁ、まずそんな事はないでしょう。(少なくともわたしは一度も無い…苦笑)

いくらお得意様であっても、そこはシビア…。リニューアルを打診されたら、「あぁ、顧客がまた減るな。」と思いながら見積書を作るわたしです。

日頃から定期的に「もうデザインも古いですし、そろそろリニューアルしませんか?」と提案型で行ければいいですが、それも過剰にやると煙たがられますしね…。ホント「コミュ障には生きづらい世の中」ですね。┐(´д`)┌ヤレヤレ

さて、今回のリニューアル案件…どうなる事やら。クライアントからは「検討します」と回答はありましたが……まぁ「期待薄」でしょう。弱腰。