企業サイトは中小企業にとって「お荷物」か?
わたしがウェブクリエイターとして20年間活動してきた体験談(+偏見)です。
様々なクライアント(中小企業)のウェブ担当者と定期的にサイト運営について打合せをする機会が多い事もあり、そのクライアント(のウェブ担当者)の自社サイトに対する「姿勢」が見えてきます。
「ウェブ担当者」と言っても、特出したHTMLやCSS等のコーディング技術があるわけでも、インターネットビジネスに関して詳しいわけでもありません。
失礼ながら…その殆どが単なる「担当者」です。もっと言うとわたし(制作会社)と打合せをする「窓口」なだけです。
時々出会うのが「自社サイトをお荷物扱い」している(と思われる)ウェブ担当者です。
仕事もなければ会社に目立った貢献もしていないような、やる気を無くした社員を総務部や広報部が厄介払いさせたいが為に「有っても無くても良い自社サイトのオモリ」をその社員にさせている…という感じでしょうか。
仕事への意識も低く、わたしからサイト運営に関してコンテンツの企画等を提案しても「ぽかぁ~ん」と無反応。わたしの提案の仕方に問題があるのか?打合せがある度に資料構成や話し方を変えてみますが、それでも「それやると、色々面倒な事になりそうなので…スミマセン結構です…。」と言いたげな反応。(「オマエさぁ…言いたい事あるならハッキリ言えよっ」…と思いますがw)
一昔前は、『企業サイトは「営業ツール」…いや、「営業社員の一人」として売上に貢献する大切な人財だ!』…なんて、中小企業の経営者から「世迷い言」をよく耳にしましたが、お問合せフォームページから送られてくるメールの9割以上が「他社からの営業メール(売込みメール)」や「スパムメール」…。自社サイトからビジネスに繋がった事なんて…正直「全く無い」という中小企業が殆どかと思います。この実態を知らない経営者も多いのでは?※殆どの企業のウェブ担当者はそれを「問題」とも思いませんしね…苦笑。
まさに、やる気を無くしたウェブ担当者同様…自社サイトそのものが「やる気を無くした企業サイト」になっている状態。だが、会社として自社サイトくらいは持っていないと格好がつかない…という理由だけで、サーバ維持費、ドメイン維持費、SSL認証維持費、サイト運営(保守)費をドブに垂れ流しているのではないでしょうか?
仮に「新規のお客様が我が社のホームページを閲覧し、住所や電話番号を知っていただいて来社される事もある…。」と言うのであれば、極論、会社概要ページ「だけ」あれば良いのでは?とも思います。笑
わたしが手掛けた数少ない?成功した企業サイトの一つに、街によくある小さい車の修理工場を営んでいる家族経営の中小零細企業サイトがあります。当時、制作予算がない事もあり(確か10万円も無かったハズ…汗)、ページ数もトップ兼、簡単なサービス案内兼、会社概要ページとお問合せメールフォームページだけのたった2ページ…。
作ってるわたしですら、失礼ながら「こんなサイト…誰が見るねんw」と思いながら制作しました。
ですが、いざ公開してみると何故かお問合せメールは「修理依頼」や「見積依頼」だけ…。ほぼ8割以上が「ビジネスに直結」「売上に貢献」するメールなのです。しかも、今でも最低週に3通は送られてきます。
何故か、営業メールもスパムメールも殆ど無く…わたし自身「軌跡のサイト」と呼んでいます。笑
やる気の無いウェブ担当者の中小企業サイトばかり相手にしていると「あなたの企業サイトは会社にとってお荷物でしかないよ。草」と、思っていましたが、たとえアクセス数は少なくても、ちゃんとお客様を連れて来る「やる気の有るサイト」もあるんだなぁ…と。
もし、あなたの会社のウェブサイトのお問い合わせフォームから「営業メール」「スパムメール」しか送信されず、ぶっちゃけ「お荷物」と思っているなら…いっその事「2ページだけ」にしてみては?笑