キャリア二十年-、B型ウェブクリエイターの思想と偏見と…。

ウェブ制作者が現場から赤裸々に語るウェブ制作に関する技術的な備忘録&雑記帳(偏見+愚痴多め)

パワハラされました(22年前に)

まだ、ウェブデザイナーという職業が過渡期だった22年前にこの職業に就きました。

とはいえ、同様に当時過渡期だったレンタルサーバ業を主にITサービスを展開していた中小企業の一部署、デザイナーはわたしと東京本社に一人…と、実質二人体制。他は営業、サーバ開発(管理)、ネットワークインフラ設計、IT系プログラマー(SEではない)が数名ずつ…という総勢20人にも満たない会社です。

営業も最低限のサーバ管理は出来ないとやっていけない会社だったので、実質「技術者集団」のような会社です。

当時ゲームCGデザイナーになる夢も諦め、レンタルビデオ屋でバイトに明け暮れる毎日、夕方から深夜まで気の合うバイト仲間と楽しくフリーター生活を満喫してました。ただ、突然店長が代わり、どうもこの店長とソリが合わず、6年近く続いたバイトを突然辞めてしまったのです。

さて、次は何をやろうか…?そろそろ就職しないと駄目かな…。と、まだインターネットで就職活動するのが珍しかった時代に、たまたま家にネット環境があり、とある就職斡旋サイトを眺めていたら、この会社がウェブデザイナー募集というページを掲載していたのが目に止まったのがきっかけで「ウェブデザイナーって何なん?」とHTMLすら書けない癖に興味本位で応募したのがキッカケでした。笑

専門学校生の頃、就職活動で自主制作の作品を何点も提出した経験があったので、今回も何か作品を送らないと駄目だろうな…と、これまた黎明期だった「Flash」で制作したウェブ動画を作り、それをCD-Rに焼いて履歴書に添えて送りました。

当時サーバ開発をやっていた技術者(後の社長)の目に止まり、こんな面白い事が出来るのだったらと面接する事に…。当時、経営を任されていたマネージャー兼相談役的立場であった人と面接、「来年1月4日から働いて欲しい」と…。内心「バイトみたいな採用通知だな…大丈夫か?」と…。(わたしの誕生日前日だったので、入社日は今でもハッキリ覚えている)

で、初出社の日、年明けもあり2000年問題真っ只中もあってか、社内は年始からドタバタ…。右も左もわからず、とりあえず(ボロい)PCを渡され、これにフォトショやらイラレやら色々インストールさせられ、いきなり一つ案件を任される事に……。

当時はまだ企業向けウェブ制作のフローも今ほどしっかり決まってる訳ではなく、ディレクションからデザイン、コーディングまで分業ではなく、全部一人でやるのが当たり前。更に、仕事が無い時は飛び込みで営業する事も…。もちろん見積書も自分で作らないといけない…今思うと会社ではなく、業態そのものがブラックだったなぁ…とw

もっというと、ウェブ制作の仕事が無い時は、客先に出向きサーバ管理、ネットワークインフラ工事、末端のPC端末のメンテナンス…など、ウェブデザインとは全くもってかけ離れた業務もやらないと会社が回らない程でした…。

そんなこんなで、ウェブ制作以外の「インターネットに関する様々な業務」をこなしていたら、いつのまにか「自宅にLinuxサーバが立っていた…w」という…ウェブデザイナーと言えど、若干斜め上に行ってしまったわたしです。笑

ただ、今でも強烈に覚えているのは、入社二日目(わたしの誕生日)に衝撃的なパワハラを受けた…という。

今でこそパワハラはダメ絶対…な社会ですが、当時はパワハラ当たり前の時代。特にわたしの様な中途採用された社員に対しての風当たりはかなり強かったですね。

部署で一番偉かったIT系プログラマーからのパワハラは相当なものでした。しかも当時の社長のツテで入ってきた人で、会社設立時から社長との仲も近いことから、まぁパワハラの癖が強い!

入社二日目…わたしの後ろに立ち「おまえはいいよな。絵を書くだけで給料貰えるんだろ?楽な仕事だよな…笑」と…ネチネチ。内心「はぁ?ウェブデザイナーが欲しいと採用情報掲載したんだろ?オマエバカナノカ?」と思いましたが、流石に入社早々喧嘩して辞めるのもアホくさいので完全無視して言いたい事言わせてやりました。笑

ある日、その人から「あのさ、ウェブデザインの仕事なんてウチの会社じゃ皆無なんだから、おまえもプログラムを覚えろ!」と無茶振りされ、何糞根性で猛勉強しました。(まぁ、子供の頃から自宅にパソコンがある環境の家で育ったので、BASIC言語くらいのプログラムの基礎は身についていましたが…w)

今思うと、あのパワハラの毎日があったせい(おかげ)で、今の自分がいるんだなぁ…と…。苦笑

まぁ、いっか…。(この人には感謝すらしないけどなぁぁ~)

今の会社では同僚や後輩にパワハラはしません(したくもない)が、人によってはパワハラされた反骨精神で自身の技術力が向上したり、あんな人にはならないようにしよう…と志が上がったりする事もあるから…生きるって難しいよね。っていう話でした。